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【半田市】【阿久比町】【常滑市】基礎の劣化症状と効果的な補修方法まとめ

 

愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店(株式会社榊原)サポートスタッフの大西です 😆

本日はおうちの土台。基礎のお話です。

基礎の劣化症状と効果的な補修方法まとめ

 

基礎のひび割れ

住宅の耐震性に注目が高まる昨今、住宅を根本から支える基礎にひび割れ(クラック)を発見してしまったら、大きな不安を感じてしまいますよね。

しかし、ひび割れにも様々な種類があり、基礎を補修すべき場合とそうでない場合があるのをご存知でしたか?

もし補修のタイミングや劣化症状の見分け方を知らなければ、強引な営業により不必要な工事をすることになってしまうかもしれません。お家の基礎の状態をある程度ご自分でチェックできるようになっておけば、劣化具合に応じた適切な対処をすることが可能です。

そこで本ブログでは、基礎のひび割れに関する基礎知識や、補修の目安となる劣化症状の一覧、業者選びの際の注意点などをご説明させていただきます。このブログを読んで、基礎のひび割れ補修に関する正しい知識を身に着けて頂ければ幸いです。

まずは基礎のひび割れについて詳しく知ろう

劣化症状や補修工事の進め方などの詳しい説明に入る前に、まずは基礎のひび割れの原因や、ひび割れが引き起こす問題について詳しく説明させていただきます。

そもそも基礎のひび割れはどうして起こるのか?

基礎にひび割れ(クラック)が発生する主な原因は以下の通りです。

・乾燥収縮

基礎のひび割れの原因としてもっとも多いのは、乾燥によってコンクリート内部の水分が蒸発することで基礎が収縮する現象です。住宅の基礎のようにコンクリートが固定されている場合、乾燥収縮によって引っ張られたコンクリートが、耐えきれずひび割れがおこります。

・気温変化

コンクリートは温度が急激に下降すると縮む性質を持っており、その際に発生した力がコンクリートの引張強度を上回るとひび割れが発生してしまいます。特に夏場に施工された基礎などによく起きる現象になります。

・不同沈下

地盤が弱い土地に建つ家で発生する可能性がある現象で、住宅が斜めに傾くことで基礎が建物を支えきれなくなり、ひび割れの発生が起こります。程度によっては、日常生活に支障をきたしたり、住宅そのものが倒壊してしまう危険もありますので注意が必要です。

・地震

よほどの大型地震でもなければ、深刻なひび割れが発生することは少ないです。地震のあとに大きなひび割れが発生している場合は、基礎に何らかの問題がある可能性を疑ってみることをおすすめします。

・施工不良

コンクリートのかぶり厚さ(鉄筋から表面までの厚さ)の不足や、強度不足など、基礎を施工する際に問題があった場合にもひび割れは発生してしまう可能性があります。

・コンクリートの中性化

コンクリートは吸水性の高い素材であるため、雨や大気中の二酸化炭素に長い間さらされると内部のカルシウム化合物が中性化してしまう現象が起きてしまいます。鉄筋を保護していたアルカリ性のコンクリートが中性化してしまうことで、鉄筋が錆びて膨張してしまい、その結果ひび割れが発生してしまうのです。

放置すると鉄筋の錆や地盤沈下の可能性も

基礎に発生したひび割れを放置すると、どのような事態を招くのでしょうか?

最初に警戒しなければならないのは、ひび割れから雨水がコンクリート内部に浸入することで発生する鉄筋の錆。構造に影響を与えるほどではない幅0.3mm以下の「ヘアークラック」であっても、雨水の浸入は起こり得るため注意が必要です。

また、深刻なひび割れを放置すると基礎の強度が低下してしまい地盤沈下が発生する可能性があります。住宅の重量を基礎が支えきれなくなり傾いてしまうのです。後ほど紹介する重大な劣化症状に、あなたのお家の基礎が当てはまる場合は、まず信頼できる業者に診断を依頼するようにしましょう。

耐震性への影響は?

やはり気になるのが、大型地震が起きた時の影響について。基礎に発生したひび割れは、住宅の耐震性に影響を与えるのでしょうか?

結論から言うと、幅0. 3mm以下のひび割れが少し発生している程度では耐震性に大きな影響はありません。ただし、構造に影響を及ぼす恐れのあるひび割れが発生している場合はその限りではありません。深刻なひび割れを放置することで基礎の強度が低下してしまっている場合、大型地震が発生した際には最悪の場合倒壊の危険性もあります。もし、すでに住宅に傾きが発生してしまっているようであれば早急の対策が必要です。

基礎を補修すべきひび割れの種類一覧

ここからは、基礎を補修すべきひび割れの状態を写真付きで解説させていただきます。業者に相談する前に、ご自身でチェックする際の参考にしてください。

幅0.3mm、深さ4mm以上の「構造クラック」

幅0.3mm以上、深さ4mm以上の「構造クラック」と呼ばれるひび割れが発生している場合は、基礎を補修が必要です。構造クラックは「貫通クラック」とも呼ばれ、ひびが表面だけでなく内部の鉄筋まで届いてしまっている非常に危険な状態です。雨水の侵入によって鉄筋が錆びてしまうだけでなく、ひび割れが広範囲に広がってしまい、最悪の場合地盤沈下を招いてしまう可能性があります。換気口の角の部分に発生しやすいので、ぜひチェックしてみましょう。

また、ひび割れの幅を測る際は「クラックスケール」と呼ばれる道具を使用すると便利です。(写真参照)

クラックスケールはホームセンターなどで購入することができます。価格は数百円程度で、基礎だけでなく外壁のひび割れをチェックする際にも使用できますので、住宅のリフォーム・補修を考えている方は持っていて損はないでしょう。また、幅0.3mm以下、深さ4mm以下の髪の毛ほどの大きさのひび割れは「ヘアークラック」と呼ばれ、基礎の強度に直ちに影響を与えることはないとされています。

同じ場所にある複数の微細なひび割れ

たとえ小さなひび割れであっても、限られた範囲内にいくつも発生している場合は注意が必要です。1m以内に3つ以上のひび割れがあるかどうかを目安とし、あまりに多くのひび割れが発生している場合は基礎の構造への影響が疑われるため、プロによる診断を検討してみた方がいいかもしれません。

基礎の高さいっぱいまで伸びているひび割れ

基礎を上から下まで横断して伸びているひび割れには注意が必要です。たとえ幅が小さなヘアークラックであっても、そのような場合は早めに補修を検討することをお勧めします。

水平方向に走るひび割れ

あなたのお家の基礎に発生したひび割れが、写真のように横方向に伸びていた場合、設計や施工に何らかの問題を抱えている可能性があるかもしれません。

1章でも述べた通り、基礎にひび割れが起きる原因としてもっとも一般的なのは、乾燥や温度変化によって生じるコンクリートの収縮です。ひび割れは縦方向に発生することが多く、そのほとんどが構造に影響を与えるほどではないヘアークラックです。しかし、横方向や斜めに伸びるひび割れは大きな力が基礎に加わることで発生します。

しっかりと施工された基礎であれば、多少地震が起きた程度ではクラックが発生することはありません。上記ようなひび割れがある場合は住宅の構造に何らかの問題がある可能性があります。信頼できる業者に一度相談してみるといいでしょう。

基礎コンクリートの破裂・滑落

小さなひび割れを長期間放置してしまうことで発生するのが、基礎コンクリートの破裂・滑落です。ひび割れがどんどん広がってしまい、内部への水の浸入を防ぐことが難しくなってしまうばかりか、放置すると地盤沈下のリスクも大幅に増加してしまいます。基礎のひび割れがこの写真のような状態になる前に補修しておくことをおすすめします。

雨染みの発生

基礎のコンクリート内部に雨水が浸入していることを示すサインとしてもっともわかりやすいのが、ひび割れ周囲の雨染みの発生です。酷い場合は内部の鉄筋のサビ汁が溢れてしまっている場合もあり、基礎の強度への影響が懸念されます。そもそもコンクリートそのものには防水性がありませんので、ひび割れがない箇所にも雨染みが発生する可能性が十分にあります。

雨染みを未然に防ぐためには、基礎を塗装して雨水の浸入をシャットアウトする必要があります。

基礎にひび割れがあり劣化状況が気になるという方は、無料の建物診断をおすすめいたします。

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【半田市】【常滑市】【阿久比町】お住まいのベランダ防水|傷みの見極め方とメンテナンス費用について

愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
プロタイムズ半田店 (株) 榊原 サポートスタッフの大西です 😆

洗濯物を干したりするためにベランダに出た時、ふと床面が傷んでいる事に気がつくことはないでしょうか?家は築10年を経つとひび割れや色あせなどの劣化症状が出始めます。それは、ベランダも例外ではありません。特にベランダは日中、紫外線が直接あたり、降水時は雨水を受け止める場所でもあるので傷みやすい場所になります。

一般的な戸建住宅の場合、ベランダの床面にはFRP防水というもので防水性能を持たせています。防水面の最上層はトップコートとよばれる塗料が塗布されています。経年劣化によって次第に傷んでいく為、おおよそ5、6年でトップコートを塗り替えていく必要があります。ベランダ防水の劣化を放置すると最悪の場合、雨漏りにもつながります。ベランダ防水は定期的なメンテナンスが必須なのです。

今回のブログでは普段馴染みのないベランダ防水の概要から、メンテナンス時期の見極め、メンテナンスに掛かる費用などをご紹介しています。

この記事を読んでお住まいのベランダ防水の状態を見極められる判断基準を自分の中に持ってください。

1.ベランダ防水工事には定期的なメンテナンスが必要

1-1.防水工事とはなにか


防水工事とは雨水を遮断し、漏水を防ぐ為におこなう工事のことです。一般的に防水工事は屋上、ベランダ、バルコニーなどに行なわれます。ベランダにおこなわれる防水工事を総称してベランダ防水と呼びます。
ベランダ防水工事は雨水の浸入を遮断する為に薄い防水の層を重ねて作られております。ベランダ防水工事の種類には液状の樹脂で層を形成する塗膜防水工事や、シート上の防水材で層を形成するシート防水工事、液状の樹脂とシートの両方を使用して隙間なく防水する複合防水工事というものがあります。木造の戸建て住宅のベランダ防水の場合、FRP防水という種類の塗膜防水工事がおこなわれる事が一般的なようです。
ベランダ防水工事では共通して、シートや塗膜で防水層を形成した後、防水層を守る為にトップコートと言われる塗装を施します。このトップコートの耐久性は一般的に5、6年程度から劣化が始まると言われており、トップコートの初期劣化を放置してしまうと、下層まで傷みが進行し、最悪の場合には素地まで浸水してしまう事もあります。
その為、トップコートは定期的にメンテナンスをしていく必要があるのです。

さて、木造の戸建て住宅ではFRP防水と呼ばれるベランダ防水工事が一般的です。まずはFRP防水が一体どのようなものか、その概要について下記で詳しくご紹介します。

 

1-2.FRP防水

FRP防水はベランダの防水工事の一種です。ベランダ防水工事の中の塗膜防水工事に分類されます。
FRP防水とはFiberglass Reinforced Plasticsの略で、直訳すると繊維強化プラスチックという意味です。
木造住宅のベランダを形成した合板などにプライマーを塗った後、防水用ポリエステル樹脂を塗り、ガラスマットを貼り付けます。更にその上から防水用ポリエステル樹脂を塗りこみ、空気層をなくす作業(脱泡)をおこなって防水層を作ります。その後、同じ工程を繰り返し2重の防水層を仕上げていきます。最後に、サンダーや研磨紙で表面をなめらかにした後にトップコートを塗って仕上げます。
ベランダ防水

 

冒頭でもお伝えした通り、防水工事の最上層はトップコートと言われる塗装の施された層です。FRP防水も同様で、トップコートが最上層にあります。ベランダ防水の状態を保つ為にはトップコートが傷みだした段階で補修をおこなう事が重要になります。

また、ベランダ防水工事には他にもウレタン塗膜防水やシート防水、アスファルト防水などもあります。
集合住宅や商業施設の屋上など広大な場所で使われる防水工事の工法の為、戸建住宅のベランダの防水工事について記載している今回の記事では割愛させていただきます。

2.ベランダ防水の劣化のサインの見極めと補修方法

一般戸建て住宅では新築の際ベランダ防水工事はFRP防水でおこなわれます。FRP防水の傷みはトップコートの劣化であれば軽度、防水層や素地に至る劣化は重度であると判別ができます。

FRP防水の劣化症状と補修方法
劣化症状 劣化写真 補修方法
トップコートの色褪せ トップコート色あせ トップコートが経年劣化によって色褪せてきた場合、トップコートを塗り替えして補修します。
トップコートの割れ トップコートの割れ 部分的な割れの場合は下地補修をおこないトップコートの塗り替えをします。
大きく割れており、ひび割れが重度の場合には下地から施工します。
苔、藻、草の繁殖 トップコートが褪せてきて、表面の劣化が進行すると苔や藻、草の繁殖がおこりやすくなります。
高圧洗浄で洗い流してからトップコートを塗り替えして補修します。
防水層の浮き 防水層の浮き 部分的に下地材との密着不良によって浮いている場合には研磨後、防水層を部分的に補修しトップコートの塗り替えをします。
全体的に広い範囲で浮いている場合には下地から施工します。
塗膜の膨れ 塗膜の膨れ ベランダの素地に湿気を含んだまま防水工事をおこなうと、湿気が気化した際に内部から防水層を押し上げてしまいます。軽度の場合は膨れた部分だけを切り取り下地補修をおこなった後にトップコートの塗り替えをします。

ベランダに無数に膨れが発生した場合には下地から施工します。

ベランダ防水工事では下が直接、居室の場合、防水層が割れてしまったり、傷んでしまうと漏水を引き起こす可能性が高いため、現在の防水層を一度撤去し、再度新設する事になります。そうなると費用や手間も掛かってしまいます。なので、軽度な劣化症状の段階でトップコートを塗り替えて防水層を保護する事が重要なのです。

 

3.ベランダ防水工事、メンテナンスの依頼先&費用

3-1.ベランダ防水工事ができる塗装専門店や工務店に依頼する

ベランダ防水工事を依頼する時は塗装専門店工務店総合リフォーム店などに依頼をします。なぜならメンテナンスの際、ベランダ防水工事だけする方は少数で、お住まいの塗り替えと一緒にベランダ防水工事(トップコートの塗り替え)をおこなう事が一般的だからです。
また、一般の方にはあまり知られていませんがベランダ防水工事だけを専門でおこなっている業者もあります。トップコートの塗り替え程度ですと、依頼先の業者の職人がおこないますが、防水層まで傷んでいる場合には、ベランダ防水工事を専門でおこなっている業者に依頼先の業者が発注をする場合もあります。
つまり、ベランダ防水工事は劣化が進行しているほど、特化した技術が必要で施工が難しくなるといえます。最近ではDIYでベランダ防水工事のメンテナンスを推奨する情報も多く出回っていますが、一般の方が実施できるのは、まずトップコートの塗り替え程度だと考えてください。防水層まで傷んでいる場合にはプロに任せるのが一番です。
その窓口として、塗装専門店や工務店、総合リフォーム店を選ぶのをオススメします。前述の通り、お住まいの状態を保つ為にはベランダだけでなくトータルでメンテナンスしていく必要があるからです。

3-2.ベランダ防水工事にかかる費用の相場

では、ベランダの防水が傷んでしまった場合、どのくらいの費用が掛かるのでしょうか。トップコートの塗り替えは比較的安価で実施できます。
ですが、傷みが進行してしまい下地から施工していく場合はトップコートの塗り替えのおおよそ倍の値段がかかります。
家の状態を保つ為なのはもちろんですが、メンテナンス費用が家計の負担にならない為にも定期的にトップコートを塗り替えして良い状態をキープしたいものです。

工法 耐久年数(業者がおこなった場合) 費用相場

高圧洗浄

100~300円 / ㎡

下地補修
※ひび割れ補修の場合
ひび割れの状態、工法によって費用に幅が出ます

1,000~3,000円/箇所

トップコートの塗り替えの場合

約5年~10年 2,000~3,500円/㎡

下地から施工する場合

約 10~15年 4,000~7,500円/㎡

 

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。今回のブログでは一般的な戸建て住宅のベランダ防水工事に使用されるFRP防水について詳しく解説をしました。ベランダ防水は塗膜やシートによって防水層を形成し、その上に防水層を保護する為にトップコートが塗られております。ベランダ防水は日々、紫外線などの劣化要因にさらされています。経年劣化を放置すると、最悪の場合ひび割れなどから雨水がベランダの素地まで入り込み雨漏りを引き起こす事態もあるのです。そうならない為にもおおよそ5、6年でトップコートを塗り替えて防水層の防水性能を保っていく必要があるのです。

ベランダ防水の傷みには軽度なものから、重度なものまであります。
◎比較的軽度
トップコートが色あせてきている
トップコートの細かいひび割れができている(ヘアクラック)
藻や苔が繁殖している
◎比較的重度
塗膜が剥がれてしまっている
塗膜が膨れてしまっている

まずは自分の家のベランダがどんな状態なのか確認してみましょう。そして、経年劣化があると思った際には自分でなんとかしようとせずに、まずはプロのお住まい診断を受けてみるのがよいですよ。

 

 

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【半田市】【常滑市】【阿久比町】軒天の塗装方法・単価・塗料・DIY・色選びまで全解説

愛知県半田市を中心に屋根・外壁のリフォームのご提案をさせて頂いております。
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軒天の塗装方法・単価・塗料・DIY・色選びまで全解説

 

軒天の塗装事例

外壁塗装を行う時に目にする軒天(のきてん)という箇所について、そもそもどんな意味や役割があるのか、塗装の際にはどんな塗料を使用すれば良いのか、そして費用はどれくらいかかるのか、自分で行うことは出来るのか?と思われている方もいらっしゃるでしょう。

軒天は軒天井とも呼ばれ、建物の外壁から突き出ている屋根の裏の天井部分を指します。普段意識して見ることもあまり無い部分ですが、実は軒天も外壁や屋根同様に外部に晒されている部分の為、劣化が進行しやすい箇所なのです。軒天の劣化を放置していると、雨漏りの原因にもなることがあります。

ですから、軒天もしっかりと定期的に点検を行なって、劣化している場合は塗装や張替えなどの適切な補修を行う必要があります。

このブログでは、軒天の基礎的な知識から軒天の塗装で使われる塗料、塗装方法、費用、劣化の見分け方などをお伝えいたします。

1. 軒天塗装の基礎知識

この章では、そもそも軒天とはどんなものなのか、役割やいくつかの種類がある材質について説明いたします。

1-1. 軒天の役割

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軒天(のきてん)とは外壁から外側に付き出した屋根の裏側の天井部分のことです。軒裏天井(のきうらてんじょう)、天井(のきてんじょう)、軒裏(のきうら)などと呼ばれることもあります。

軒天の役割としては

・屋根の垂木(たるき)や野地板を隠す外観上の役割

・不燃材を使用し、火事の際に屋根裏の延焼を減少、防止する安全面での役割

・有孔板(多数の穴が開いている板)や換気口から空気を取り入れ天井裏の結露やカビを防止する換気の役割

などがあります。

このように軒天には建物にとって重要な役割がいくつもあるのです。ですから、軒天が劣化してしまった場合には早めに補修することが大切になります。

1-2. 軒天の材質の種類

軒天に使用される材質にも様々な種類があります。

ケイカル板(ケイ酸カルシウム板)

軒天ケイカル板

 

土の中などにも含まれるケイ酸と酸化カルシウム(生石灰)が結合したケイ酸カルシウムという物質と、補強用の繊維を配合して作られたボードです。かつては、建材で多く繊維強化セメント板が使用されていましたが、アスベスト(石綿)を含んでいるものがあり、アスベストの健康被害が社会問題になってからは、使用されることはほとんど無くなりました。そこで、登場したのがケイカル板です。耐火性、防湿性に優れており、アスベストも含んでいません。

ベニヤ板・合板

プリント合板

 

かつての木造住宅ではベニアを貼って塗装を行うか、木目調の化粧合板がよく使用されました。木目の風情のある軒天にできるのですが、数年で劣化して剥がれる、耐火性が低く換気がもしにくいなどの点から、近年では上述したケイカル板が主流となっています。

2. 軒天の塗装が必要な劣化のサイン

軒天はどんなタイミングで塗り替える必要があるのかわかりませんよね?外壁塗装や屋根塗装と一緒に塗るからそのタイミングで構わないと思われている方もいるかもしれません。
しかし、外壁よりも軒天の劣化が進んでいるケースもありますので、これから紹介するような劣化が見られる場合は早めに専門家に相談することをオススメいたします。

2-1. 汚れ・色あせ(危険度:中)

軒天は紫外線を直接受けているわけではありませんが、経年で汚れが付着したり、色あせしていきます。
色あせが起きている場合は緊急ではないものの、塗装によるメンテナンスも検討されてみてください。

軒天の汚れ色褪せ

2-2. はがれ(危険度:大)

はがれは合板によく見られる劣化です。プリント合板ではプリントのはがれ、塗装の場合は塗膜のはがれがよく起こります。

 

剥がれ

塗膜が剥がれて白くなった軒天です。

このような状態の場合は劣化がかなり進行している状況です。
早急に業者に相談してください。

2-3. カビ・藻(危険度:大)

軒天のカビ

 

カビや藻が発生している場合は雨水などで湿気が起きやすく、通気ができていない可能性があります。
また、コーキングなどから雨水が浸入し、湿った状態になり、カビが生えている可能性もあります。
早急に専門家に診てもらようにしましょう。

2-4. シミ(危険度:大)

シミが起きている場合はまず雨漏りを疑います。屋根やベランダが排水できていない場合、雨水が中に入り、軒天にシミ出てくる場合があります。
雨漏りが進行している場合もありますので、早急に専門家に診てもらいましょう。

もし、雨漏りが進行していた場合には塗装でのメンテナンスはできませんので、新しい軒天へ張替えを行ないます。

軒天の雨シミ

 

劣化したコーキングから雨水が浸入し、雨シミが起きています。

3. 軒天の塗料の種類と塗装方法

軒天が劣化した場合は早めの補修が必要です。雨漏りで軒天が傷んでいたり、軒天がめくれたりしている場合は新しい軒天へ張り替えを行ないますが、それほど劣化していない場合は塗装によるメンテナンスが一般的です。軒天を塗装で補修する場合にはどのような塗料を使用してどのような方法で塗装を行うのか、DIYについても解説いたします。

3-1. 軒天の塗装で使われる塗料(EP・AEP・NAD)

軒天の塗装で使用される塗料は主にEP(エマルションペイント)、AEP(アクリルエマルションペイント)、NAD(アクリル樹脂系非水分散形 塗料)などがあります。

EPとAEPはかつては分けて使用されておりましたが、現在の市場に流通するエマルションペイントのほとんどがアクリルエマルション系の為、同じ意味で混同されて使用されます。

これまで軒天の塗装には水性のエマルション塗料が多く使用されていましたが、近年ではケイカル板・ベニヤ板に塗れるNADが使用されることも増えてきました。

■EP・AEPの特徴

水溶性なので水で薄められ安全。NADより安価だが、接着性は弱くなる。

主な製品

ビニデラックス300(関西ペイント)

揮発性有機化合物(VOC)をほとんど含みません。ハケ塗りがすぐれ、ハケ目が少ない肌触りの良い美しい均一な 塗面が得られます。 ハケ塗り以外に、ローラー塗りも可能で作業性が優れた塗料です。

 

エコフラット100(日本ペイント)

揮発性有機化合物(VOC)をほとんど含みません。防藻・防かび・抗菌アルデヒド類吸着機能をもった、環境に配慮した合成樹脂のエマルションペイントです。

 

マルチエースⅡ(アステックペイント)

軒天、内外装用に使える弱溶剤形塗料です。防カビ・防藻性を持った塗料で、低臭・低VOCのためシックハウス対策に有効です。つや消しタイプのため、落ち着いた仕上がりになります。

※VOCとは?

揮発性有機化合物のことで、トルエン、キシレン、酢酸エチルなどが代表的な物質です。有機溶剤の塗料に含まれており、大気中の光化学反応により、光化学スモッグを引き起こす原因物質の 1 つとされています。

 

■NADの特徴

EPに比べて接着性や耐水性が高い、ヤニ止め効果がある。主に改修に使われる。

主な製品

アレスセラマイルド(関西ペイント)

内外壁いずれも塗装可能。つやあり、つや消し、半つや仕上げいずれも可能。防カビ・ 防藻性・ヤニ・シミ・アク止め効果あり。速乾性で工期短縮が可能です。

 

ケンエースG-Ⅱ(日本ペイント)

ヤニ・しみ止め効果と優れた付着性を有した、壁面用つや消し塗料。下地への影響が非常に少なく、素材への浸透力が抜群です。防かび・ヤニ止め性・しみ止め効果が強力です。耐水性・耐アルカリ性に優れています。

 

セラミタウンマイルド(エスケー化研)

ファインセラミック技術により、塗膜は、低帯電性、高塗膜硬度、親水性となり、汚れにくい塗膜を実現。塗膜表面にセラミック成分が配向するため、高い耐候性を発揮します。

 

エマルションペイントとは?
エマルションとは液体の中に他の液体が溶けずに分散しているものです。塗料におけるエマルションとは樹脂が水に分散している状態のものが水性エマルション塗料、樹脂が有機溶剤(シンナー)に分散したものが溶剤系エマルション塗料です。ですが、エマルションペイントというと一般的には水性エマルションペイントを指すことが多いです。

3-2. 軒天の塗装方法

軒天塗装

軒天錆止め

 

工程 内容
下地処理・素地調整 サンドペーパーなどで汚れや既存塗膜の不具合部分を取り除く。
錆止め 軒天を固定している釘や鉄の部品がある場合は、錆止めを塗る。
下塗り シーラーなどの下塗りを塗る。
上塗り2回 上塗り用の塗料を2回塗る。

注意点:軒天は通気のために有孔板という小さな穴や換気口が空けられているので、高圧洗浄で水が入らないように注意します。

3-3. 軒天の塗装はDIYよりプロに頼んだほうが良い

軒天の塗装は一見簡単そうに思えるかもしれませんが、実は意外と難しいので初心者にはオススメできません。
軒天はローラーではうまく塗装できない部分があり、刷毛で塗装します。これを専門用語でダメ込みと言いますが、狭いスペースを上手く塗るのは慣れないと難しく大変な作業です。
また、常に上を見上げながらの作業になるために足場が不安定になりがちです。DIYでは足場は立てずに脚立などで作業をすると思われますが、足を踏み外して転落することも考えられます。

仕上がりの品質や作業の安全を考慮するとDIYでやるより専門の塗装業者に依頼することを強くおすすめします。

4. 軒天の塗装にかかる費用

見積り

業者にお願いする場合にまず気になるのは費用ではないでしょうか。軒天の塗装は㎡単価で見積りが出されるのが一般的です。
それでは塗装単価をみていきましょう。

4-1. 軒天の塗装単価

軒天の塗装単価は

800~1,500円/㎡あたりが一般的です。

価格は使用する塗料によっても変わります。ウレタンよりも耐久性の高いシリコン塗料の方が単価が高くなります。
目地やジョイントの金具が沢山ある場合は一般的に下塗りに錆止めを使用しますので単価が上がることがあります。

軒天の塗装には一般的にウレタン塗料、シリコン塗料が使われます。

ウレタン塗料 800円/㎡~

シリコン塗料 1,000円/㎡~

例えば軒天の塗装面積が40㎡なら32,000~48,000円ということになります。

軒天の種類にもよりますが、フッ素などの高耐久性塗料も塗ることも可能です。この場合は単価が2,000/㎡近くになることもあります。

4-2.足場費用とお得な方法

外壁塗装 足場2

2階の軒天を塗装する場合は基本的に足場を設置します。
足場の設置費用は足場費用は、600~800円/㎡が相場です。

せっかく足場を設置するなら屋根塗装や外壁塗装を同時にやってしまった方が足場代分がお得です。

もし、屋根や外壁も劣化が進行しているようでしたが、同時に塗装も検討すると良いでしょう。

5. 軒天の色と塗装事例

軒天はどんな色にしたらいいかわからないという方もいるでしょう。この章では軒天の色について解説します。軒天の塗装事例もありますので塗装の参考にしてみてください。

5-1. 軒天の色は何色が適切か?

軒天の塗装事例

 

軒天は日が当たらない暗い箇所ですので、白などの明るめの色がオススメです。白にすることで光を反射し、軒下も明るくなります。

もし、白が嫌な方は白から壁と同色までの範囲の色にすると間違いないでしょう。

他には、屋根色に揃えて濃色にすれば重厚で落ち着いた印象にもできます。

濃色の軒天

 

5-2. 軒天の塗装事例画像

軒天塗装前

BEFORE

軒天塗装後

AFTER

軒天汚れ

BEFORE

軒天塗装後

AFTER

白の軒天

白の軒天

黄色の軒天

黄色の軒天

 

まとめ

いかがでしたか?この記事では軒天の役割から、劣化の症状、塗装方法、色選びなどをお伝えしてきました。

軒天は普段見えづらい場所の為、劣化に気づかないこともあります。

定期的に目視で確認して、シミやはがれを見つけたら早めに専門業者に相談することをオススメします。

DIYで行う際は事故にくれぐれもお気をつけ下さい。

この記事を軒天の塗装の参考にしていただけると幸いです。

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